掲示板の歴史 その六
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NO.201  書籍紹介
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2004/03/05(Fri) 20:12:10


>それは、まさしく、文字世界であって、現実に展開している現象世界ではないので、文字世界で遊ぶ限り、まぁ、知的遊戯としてはおもしろいのだろうが、現実現象世界からは遊離してしまうことになる。そういう漢字文化圏の欠陥に対して、不立文字が、文字拒否、という形で文字=観念から現実へ、と誘っているのかも知れない。

興味深いです。
ただ、坐禅するなどして修行すること自体が現実現象世界から遊離することなので、文字を縁にしてそれが可能になるなら問題ないはずです。
また、言葉を紡いで独特のリズムを形成するのは別に漢字文化圏に限ったことでもないし、リズムを形成することで美しさを表現したり、暗誦しやすくするというのも漢字文化圏の特徴というわけでもないです。そもそも、仏教経典自体が最初期は口伝のガーター(偈、韻文形式の詩頌)として唱えられていたわけですし。

ところで、今回の日本旅行で面白い書籍を見つけたので紹介させていただきます。

角川書店、増谷文雄『【阿含経典を読む(4)】経典にみる文学形式』
中国における仏教受容、つまり中国における仏教の文学形式や仏教の中国化などについて述べられてます。
私が入手したのは昭和六十年版で、当時の価格は一八〇〇円です。
神保町で歩いていたら、これが何とたったの三〇〇円で売られていたのでつい購入してしまいました(苦笑)