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NO.204 九官の制
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2004/03/29(Mon) 15:43:30
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仏教用語辞典
辞書にもう一項目加えます。
すこし迷いましたが、翻訳の手順とスタッフの役割を知るのに有用な情報なのでここにも書きます。
九官の制 [くかんのせい]
- 『仏祖統記/第四三巻』に記されている訳経の官制。
宋代(九六〇〜一二七九)、太平興国五年(九八〇)六月に、北宋の太祖のもとで竣工した研究所「訳経院(翌年伝法院と改名)」におけるシステム。
- 訳主 = 「正座面外、宣伝梵文」
正面に坐り外に面してサンスクリット原本を読み上げる官。
- 証義 = 「与訳主秤量梵文」
訳主の左に坐り、読み上げられるサンスクリット文の意味や構成などを吟味する補佐役的官(であろうと考えられている)。
- 証文 = 「以験差誤」
訳主の右に坐り、読み上げられたサンスクリット文の文字や読み方に注意し、誤りを正す官(であろうと考えられている)。
- 書字 = 「審聴梵文、書成華字」「猶是梵音」
梵学僧であり、読み上げられたサンスクリット文を中国文字に書き換える、つまり「音写」をする官。
- 筆受 = 「翻梵音、成華言」
「意訳」をする官。ただし、この段階では主に単語に的が絞られる。
- 綴文 = 「回綴文字、使成句義」
訳された単語を並べ替えて中国語の言い回しに換える官。
- 参訳 = 「参考両土文字、使無誤」
原文と訳文とを照らし合わせて再吟味する官。
- 刊定 = 「刊削冗長、定取句義」
冗長な部分を削って文をシンプルで分かりやすいものにする官。
- 潤文 = 「参証潤色」「官於僧衆、南向設位」
訳文の仕上げをする官で、表現を整える。僧衆を管理し席も南を面していたことから、訳主に次ぐ重要な職であったらい。