掲示板の歴史 その十三
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NO.330  コノテーション
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2004/12/25(Sat) 06:27:40


あまりお役に立てなかったようで恐縮してます。
いろいろ考えてみたり本をめくってみたりしたんですが、適切な情報が見つけられずにいます。

柳田國男、小松和彦などの著作を開いて妖怪関係も一応ざっと調べてみたんですが、どうも起源的なものばかりでコノテーションということについてはまったく触れられてない(一本ダタラがどうのとか、疫病神でミカワリ婆と関係がどうのだとか)。妖怪画の専門家でない加納鉄哉氏が、しかも妖怪系の民俗学もほとんどまともに確立されていなかったはずの時代に、一つ目入道を起源的な意味合いを持たせて暗示的に使ったというのは現実的ではないので、そういう可能性はきわめて低いと見てます(ちなみに私は柳田氏の民俗学が認められるは一九五〇年前後と認識しています)

そういうわけで、やはり個人的な解釈になってしまいますが、私は同作品はある人間(おそらく作者自身)の「仏教によって覚った部分」と「そうでない部分(もしくは占め出された邪悪な意識)」との関係を、対比的に構図化したものなのではないかと考えてます。
僧籍を退いた人が「唯我独尊庵主」「最勝精舎主」と自称するには、それだけ自分の覚りに対して自負心があったということなのでしょうから、もしかすると同作品はかなり無意識的に作られたものなのかも知れませんね。

まあ今私にいえることはそれくらいでしょうか。
何か他に分かったら、積極的にご報告するつもりです。

楽しいお話ありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。