掲示板の歴史 その八
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NO.205  不思議空
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2004/04/04(Sun) 13:38:15
□URL/ 仏教用語辞典


法蔵館『密教大辞典』
不思議空[ふしぎくう]
大日如来の大空三昧阿字不生の理を云ふ。此大空は因人の思慮言議を超絶せる故に不思議を稱す。
上記の引用に合わせて以下に定義を作りました。
仏教用語辞典』に加えます。

大空三昧[だいくうざんまい]
正覚三昧、究竟三空三昧ともいい、空にも有にも執着せずに空と不空と畢竟無相にして一切相を具すと観照する三昧であり、如来の無礙智に住すること。
阿字不生[あじふしょう]
阿字本不生(あじほんぷしょう)、阿字本不生不可得などともいい、サンスクリット語では「Akaara-aadyanutpaadah」という。阿字に本不生の義があるとする主張で、密教の修道によく用いられる解釈だが、『大品般若経/五』「廣乗品」や不空訳『華厳経四十二字観門』といった経論に確認されているように、これは密教の専売特許ではない。
本不生[ほんぷしょう]
サンスクリット語は「Aadyanutpaadah」。ありとあらゆるものの本来の在り様が不生不滅であることを意味し、中道、自性法身自内證の境界、自性清浄心などの意味を含んで表現される。阿字の字義であり、この語に不可得を加えて字相とする。
因人 [いんにん]
果人に対する語で、因位の人を指す。真言宗では十地以前の修行段階にある者をまとめてこのように呼ぶ。