掲示板の歴史 その十一
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■17 人形浄瑠璃vs.歌舞伎
□投稿者/ 如月
2004/09/25(Sat) 08:26:50

先日は、私の掲示板に書き込みありがとうございました。
さて、人形浄瑠璃(文楽)と歌舞伎の具体的な違いについて、今月同じ演目(重の井子別れ)を観たあかねこさんが私の掲示板にレポート書いてくれました。ご参照ください。
ちなみに、「多くのスタッフと協力し合ったところ」で上演されるという点では、人形浄瑠璃も歌舞伎その他の同じです。人形だけをとっても、一体の人形を頭と右手・左手・足と三人で動かしますし、第一、セリフとナレーションを舞台袖の大夫が受け持ちますから、人形遣いと大夫のぴたり息の合った協力は不可欠です。それと、今回の「重の井子別れ」もそうですが、現在の人形浄瑠璃や歌舞伎の作者の大半は江戸時代の人ですから生きて上演に立ち会うことは不可能なわけですが、それでも、「作者の意図」は上演に反映されている思います。これはおそらく、作者が生きていて上演に立ち会うことが可能だった江戸時代にも同じだったんではないでしょうか。
私が言った「作者の意図そのものの直接の開示」というのは、作者が立ち会うとか立ち会わないとかいうことには関係ないのです。
たとえば、シェークスピアの芝居も、それを上演する際にはシェークスピアの意図を考え、それにそって上演しようとしているのではないでしょうか。