掲示板の歴史 その八
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NO.245  『遺誡』
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2004/06/21(Mon) 13:48:07


空海はまた、『遺誡』において密教の戒めとして、命を懸けて厳守すれば凡夫と仏とが一体になるという「三昧耶戒」を提示し、これについて次のような興味深い主張をしている。
  • もしわたしの教誡に従えば、それはそのまま過去・現在・未来の三世の仏の戒めに従うことになる。これはすなわち仏の説くところであって、わたしの言葉ではない。(『空海全集/第四巻』三六〇頁参照)
  • わたしの教誡にそむくことは、そのまま諸仏の教えに逆らうことになる。これを一闡提(成仏する可能性のない愚か者)と名づける。永遠に苦しみの海に沈んで、いつになったら脱出することができようか。わたしもまた、そのような者と永く一緒に住んで語るわけにはいかない。(そのような者は)往き去るがよい。(わたしと一緒に)住んではならない。行き去るがよい。住むことはならない。(同三六〇参照。パラ済)