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仏教用語辞典


公案 [こうあん]
未入力

⇒ 無字

五事 [ごじ]
提婆達多(デーヴァダッタ)がブッダに提示して退けられた五つの律。
南伝と北伝とで内容が著しく異なる。

デーヴァダッタの所伝
テーマ南伝の記述北伝の記述
五事について 『チュッラ・ヴァッガ/第七』「サンガ・ベーダ」

  1. 一生涯の間、森林に住み、村邑に入れば罪とする。
  2. 一生涯の間、乞食をして、招待を受けたときは罪とする。
  3. 一生涯の間、襤褸切れを着て、俗人の衣服を着れば罪とする。
  4. 一生涯の間、樹下に坐すべきで、屋内に入れば罪とする。
  5. 一生涯の間、魚肉を食べず、食べれば罪とする。
『破僧事』

  1. 乳酪を食せず。
  2. 魚肉を食せず。
  3. 塩を食せず。
  4. 長布を用いる。
  5. 村舎に住す。

『大唐西域記/巻十』によると、「乳酪を食せず」はデーヴァダッタの遺訓ということである。

二〇〇四年五月十日入力)

⇒ 提婆達多

五種不翻 [ごしゅふほん]
『翻訳名義集』で玄奘が列挙する「翻訳すべからざるもの」。
すなわち、
  1. 秘密故 = 秘密の言葉、例えば「陀羅尼(Dhaaranii)=能持」など。
  2. 含多義故 = 多義語、例えば「薄伽梵(Bhagavat)=自在、熾盛、端厳、名聞、吉祥、貴尊」など。
  3. 此無故 = 中国にないものを示す言葉、例えば「閻浮樹(Jambu)」など。
  4. 順古故 = 古い翻訳の仕来りに従って訳さない言葉、例えば「阿耨多羅三藐三菩提(Anuttarasamyak-sambodhi)」。これは翻訳してはならないというわけではないが、摩騰(Kaasyapamaatanga)以来使用され続けているため敢えて訳さない。
  5. 生善故 = 尊重故ともいう。響きのありがたみを残すことで聞くものに善の心、すなわち「信」を生じさせる目的で訳さない語、例えば「般若(Prajnyaa)=智慧」。

⇒ 九官の制

胡適 [こせき]
神会研究の権威。一八九一〜一九六二。
その著作『神会和尚遺集』(一九六八年、四二五頁)において胡適は神会を次のように評している。

「インド禅の壊滅者であり中国禅の建立者」
「袈裟による伝法を主張するいつわりの歴史の作製者」
「禅を伝えるインド二十八祖のいつわりの歴史の最も初期の主張者」
「『六祖壇経』の最も初期の原典の作者」
「にせの歴史をもって革命の武器として最大の成功をおさめた人」

上のような研究に代表される「偽史の解明」によって、初期禅宗教団などが実際どうであったかなどがより明らかにされることになった。

⇒ 荷沢神会 鈴木大拙 達磨

五転 [ごてん]
未入力。

⇒ 三句

金剛杵 [こんごうしょ]
いわずと知れた「Vajra」のこと。金剛知杵、堅慧杵ともいう。
かつてインドで実際に武器として使われていたとされる密教法具。
「金剛」とは「金中最剛」の略で、最強度と透明度を誇る鉱石ダイヤモンドと、それにちなんだ武器の二つの意味を持ち、仏の智慧の状態と働きとを同時に象徴する。
多くの種類があり、その主なものとして独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵が挙げられるが、独鈷杵は「念誦」、三鈷杵は「加持」、五鈷杵は「祈願成就」の具として見做されており、またそれぞれが仏部、蓮華部、金剛部をあらわすという解釈もある。
これら三種に宝杵と塔杵を加えて五種杵、五金剛杵などということもあり、これらは、同様に五種に分類された五種鈴と併用されることが多く、また、五鈷鈴、独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵の四種は金剛盤と呼ばれる盤の上にそろえて置かれることが多い。
金剛杵は、仏の持物として造られたり描かれたりもするが、むしろ、それ以上に修行や儀式の道具として実践的に重用されている。
基本的形状に関しては同サイトの『ギャラリー』から「仏教美術」を参照(ただし独鈷は未掲載)。

材料・製法・寸法
現存の金剛杵のほとんどは真鍮製か木製。
  • 『陀羅尼集経/第二』
    杵の元となるバザラは金、銀、ヒン(金+賓)金 [=はがね]、錫、赤銅の五種の合金。
  • 『蘇婆呼童子経/巻上』
    大貴自在を成就し及び持明悉地を求めんと欲するなら金、富貴を求めるなら銀、海竜王を求めるなら熟銅、修羅宮に入らんと欲するなら妙砂石、一切に通成せんと欲するなら金銀銅の合金、薬叉衆を摧するを成就せんと欲するなら鉄、無病を得て銭財を求めんと欲するなら失利般尼木または毘ロ(口+魯)婆木、一切の病、鬼魅の所著を療せんと欲するなら●(人+去)他ラ(口+羅)木、薬叉女母姉妹法を成就せんと欲するなら摩度迦木、滅罪法を求めんと欲するならば阿説他木、怨敵を摧伏する法を欲するなら害人木、極悪の怨敵を降伏せんと欲するなら人骨、幻化のほうを成就せんとすれば水精、人をして相憎せしむるを成就せんと欲すれば苦練木、龍女敬念法を成就せんとすれば龍木、鬼類の人をして枯悴闘諍せしむる事法を成就せしめんと欲するなら毘梨勒木、天龍薬叉乾闥婆阿修羅法を成就せんとすれば天木、変形法を成就せんとすれば泥、起屍法を成就せんとすれば迦談木、求財法を成就せんとすれば●(渇−サンズイ+シンニョウ)、もしくは龍木か無憂木、対敵法を成就せんとするなら失リ(口+利)般尼木、もしくは阿没羅木か●(渇−サンズイ+シンニョウ)順那木、あるいは柳木、意楽の諸欲を成就せんとするなら白檀木か紫壇木を用いて金剛杵を作ると説いている。

    長さ
  • 『陀羅尼門諸部要目』
    上・中・下に大別され、上は十六指量、中は十二指量、下は八、乃至一指量であるという。
    「指量」とは指の長さをもとにした長さの単位。
    インチに近いと思われるが、小学館『仏教語大辞典』によると「指を単位として長さを量ること、またはその長さ」ということだから、かなりいい加減な測量の仕方なのだろう。
  • 『蘇婆呼童子経/巻上・分別金剛杵及薬証験分品第四』
    二十指、十六指、十指、八指の五種の分類があると説く。

    独鈷杵
    形式としてはもっとも古く、唯一無二の法界、つまり宇宙の真理を象徴するとされる。
    「念誦(ねんず)」の法具であり、念仏読経のさいに使用される(これは密教系に見られるが、現代必ずしも踏襲される習慣ではないらしい)。

    三鈷杵
    経軌に説かれる金剛杵の多くはこれを指し、密教の根本教義の一つである「三密」の法門を象徴する。
    「加持」の法具であり、病苦や災厄を除く祈祷において使用される。三鈷杵を示す手印を法具の代用とすることも許される。
    乳木を焚いて護摩を修する時は左手に三鈷杵を持つのが通常で、こうすることによって魔神ビナヤカも行者を邪魔することができないといわれる。護摩は「仏智の炎で悪を焼き払う」行事であるから、智徳を象徴するある意味「攻撃的」な杵が選ばれるのであろう。

    五鈷杵
    『密教大辞典』によると、密教においてもっとも重要な意味を持つ金剛杵で、一般的には五智を司る金剛界五仏を象徴すると解釈される。
    五仏とはすなわち大日、阿シュク(門+人X三)、阿弥陀、宝生、不空成就の五体の如来のことで、それぞれ中央、東、西、南、北に配置される。
    更に穿った解釈(『密門雑抄』)では、上下の各五鈷は金剛界と胎蔵界を象徴し、杵全体に理と智の功徳を読む。
    その場合、上下それぞれの股、股上の爪状部分、股下の筋状装飾部などに金・胎両界の曼荼羅諸尊を配置させ、例えば、柄の部分に八葉の蓮華が四層に重ねられた装飾があるが、これに四波羅蜜、十六大菩薩などを投影することで三十七尊が象徴される。
    このように、両界の理智とその徳を包括的に象徴するとして最重要視されている五鈷杵であるが、それにも関わらず(もしくはそれ故にか)、独鈷杵や三鈷杵とは違って念誦や護摩といった儀式に必要不可欠な法具ではなく、単に困難を退け願いを成就するための法具として使用されている。

    二鈷杵、四鈷杵、九鈷杵
    これらに関しては、特に複雑な解釈はなされていない。
    ちなみに、九鈷杵と九鈷鈴を併用するのは大威徳明王の修法に限られる。
  • 金剛鈴 [こんごうれい]
    金剛杵に鈴をつけたもの。
    対人的には@その音で人々の注意を惹き付け、A聴く者を喜ばせ、B仏性を目覚めさせ法を感得させる、という三つの機能を持つ楽器。
    諸仏を喜ばせるという意味もある。
    同系の金剛杵と対になって用いられ、基本的作法としては、鈴は左手、杵は右手にとるのが正しいされる。
    具体的な動作の作法は密教各派によって多少異なるが、どれも慎重を究めていて、たとえば、鈴と杵を両手に持って腰に当て、杵を三度振り鳴らし、次に両者をそれぞれ三転させ、再び杵を腰に当ててから鈴を振る、などといった動作が厳しく決められている。
    行者はこれら厳密な作法に忠実に則って金剛薩タ[土+垂]と一体となり、法を説くことが可能になるとされる。