掲示板の歴史 その六
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NO.155  Re: 華厳経の具体性
□投稿者/ さくらんぼう
□投稿日/ 2004/01/23(Fri) 23:00:56


>参考までにお訊きしておきたいのですが、その密教の流派は何ですか?それから、その言葉で締めくくるのはどの観法で、他の流派も同じことをしているので すか?

すいません。
いろいろ調べていたら、どつぼにはまってしまいました。
自分の不勉強さをまざまざと突きつけられる思いですよ。
いい機会です。もう少し勉強させて下さい。

当然空海の真言密教なのですが、あっ、そうだ、言葉そのものも間違ってました。
いい加減な生活してますよ、まったく。
「字義を失いて、言亡慮絶せよ!!」 です。

「金剛頂経」や「大日経」の教説をもとにつくられた、解釈書、および儀軌にある文言でしょうが。具体的にココ!って示せる段階ではありません。

これは、字輪観という観法の中の締めくくりです。
月輪の中にア、バ、ラ、カ、キャの種字(梵字)
を見つめながら、それぞれに込められた広大な意義へと転生させる、入我我入の一つです。徹底的にその種字の意味(字義)を探求させながら、最後はその字義を消して言語道断!これが目的。

具体的な言い回しはそのままではないのですが、空海の著作の中には、数多くその言葉が出て参ります。特に、中観や唯識の教義を説く中に散見されます。空性の表現形態でしょう。特に、「秘蔵記」という文献には、具体的な修法の観想文言があって、これなんかがそのまま今のテキストにつながっていったのかな〜などと推察していますが、
ただ、江戸時代には多くの学僧達が熱心に多くの勉強をしているようで、その際には、
空海が日本に請来したもの以外にも、鎌倉室町期に入ってきた儀軌などをもとに、様々な次第(テキスト)がつくられたことも想像されます。
 その辺のこと、知人の情報なども取り混ぜながら、気長に勉強してみたいなあ。と。