掲示板の歴史 その三
▲[ 101 ] / 返信無し
NO.105  ミトラス教
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2004/01/10(Sat) 11:40:43
□URL/ http://members13.tsukaeru.net/qookaku/


学研の『ブックスエソテリカ/古代秘教の本』という入門書の一四二頁に「キリスト教の真のルーツ」としてミトラス教のことが書かれてました(苦笑)
実は、私はこの記事をずいぶんと前に読んでいたのですが、度忘れしてました。

同著では、善なる至高神と悪しき造物主(デミウルゴス)を分離して考えたことで教団内の異端としてキリスト教から排斥された「グノーシス派」について述べられ、次いで、異教として敵対した「ミトラス教」について詳しく書かれてます。

ミトラス教というのはゾロアスター教に取り入れられたミスラ神をギリシアの太陽神ヘリオスと同一視してミトラスと呼んだ新たな信仰で、ミトラス神を救済者とします。このミトラスと仏教における未来仏・弥勒は同系統であるとされ、弥勒はミスラが一世紀後半に西北インドに興ったクシャーナ朝に伝えられて太陽神ミイロとなり、それが後に仏教に採り入れられたものだと同著九十二頁は述べてます。

神話・神学・密儀といったミトラス教とキリスト教の救済宗教としての共通点、死と復活の神話がより古い形でミトラス神話に含まれていたこと、パンとぶどう酒による聖餐の儀式のルーツがミトラス教にあること、そしてクリスマスもまたキリスト教がミトラス教から「拝借した」祭儀であり、このイエス聖誕祭はもとを辿れば、冬至における太陽神ミトラスの復活祭であったと断言し、これらの事実からミトラス教がキリスト教の真のルーツであったのだとしています。
この古代宗教の勢力範囲は、これまで確認できている遺跡状況から判断してローマ・ペルシア、イングランド、イスラエル・シリア、アフリカのサハラ砂漠にまで及んでいたとあります。

ミトラス教がシルクロードを通じて(?)大乗仏教に影響を与えていた可能性は、あるかも知れませんね。